21世紀教育研究所 ブログ
不登校を克服したお母様の体験記

通信制高校で発達障害の 子が変化し、大学合格!

K.Aさん

現在大学3年生一人息子の母親です。息子は発達障害(アスペルガー)と小学校4年生の時に診断を受けています。小さな頃から癇癪持ちで一度スイッチが入ると元に戻すまでの時間がかかり不安ばかりの子育てでした。周りと比べてしまい「なぜウチの息子だけ?」「私の子育てが悪いの?」と自分を責める日々。息子にも怒ってばかりいました。

小学校に入り周りとの差がどんどん大きくなっていきました。特に勉強に対する苦手意識が強く「書くこと」が大変苦手でした。教育熱心な父親が夜遅くまで漢字を教えたりと無理やり頑張らせました。今思えばもっと早く検査を受けて周りの理解が必要だったのに・・・と反省ばかりです。お友達とも喧嘩をして歯止めが効かなくなり砂を投げつけ暴力も振るい周りから浮くようになりました。小学校4年生になり担任の先生からの助言もあり検査を受けました。発達障害とわかって不思議とほっとしたことを覚えています。「私のせいじゃなかったんだ」って。そこから学校にも息子の特性を伝え勉強面では協力してもらえました。

しかし、一度出来てしまった友達関係は元に戻ることはありませんでした。息子の切れやすい特性が直ぐに変わることもなく辛い小学校時代でした。
そんなこともあり中学は越境して知り合いのいない中学に進学しました。始めは楽しく通っていたのですが偶然小学校時代の同級生と知り合いの子がいて、息子の小学校時代の悪い噂を流されてしまいました。
新しい学校でもどんどん浮いてくる息子を見ていると母の自分も苦しくて「学校を休んだらもっと仲間外れになるから行きなさい」と背中を押し続けました。根が真面目な息子なので無理に頑張ったと思います。

限界がきました。
ある日マンションから飛び降り自殺しようとした息子をギリギリのところで発見しました。立ち尽くす息子を抱きしめて「ごめんね。もう学校は行かなくていいから。生きていてくれるだけでいいから。」と号泣したことは一生忘れません。

それから中学校2年半の不登校。数学が大好きだったので発達障害専門の家庭教師を週2回お願いして数学だけは学び続けました。
高校は通信制の週3日通学コースを選択しました。そこの通信制学校で息子は変わりました。じっくり話を聞いて理解してくれる先生。優しいクラスメート。そしてプログラムのボランティア活動で自分の存在価値を見つけました。本当に感謝しています。バイトもはじめ、自分の特性ともうまく付き合えるようになっていました。

大学はAO入試で得意な数学関係の学部に見事合格しました。何よりも息子の第一志望の大学に入れたことが嬉しかったです。偏差値だけで考えると15以上かけ離れていたので無理だと思っていました。が、得意なことを伸ばしマッチすることで可能性は無限なのかもしれないと思わされました。今の時代に感謝しています。

親としては当たり前にとらわれず、周りと比べないことが大切だと感じました。「今」がずっと続くわけではありません。時代も変化していくので視野を広げていくことをこれからも実行していきたいと思います。

不登校・高校中退・引きこもりにお悩みの お母様のための情報特集